SMART BASEBALL!

ある野球好きのブログです。

球数制限

今年のセンバツではついに球数制限が導入されました。中学校野球もついに1試合の投球制限を7イニングから100球に変更し、県大会以上の大会では適用されることになっています。

・大投手が育たなくなる
・選手層の薄いチームはより勝てなくなる

などの否定的な意見はもちろんありますが、私はこの流れを逆に良い方向にすすめていける指導者でありたいと思います。

そもそも、この球数制限の意味は、

・選手の障害予防。
・多くの選手に活躍のチャンスを。

という大目標があっての導入のはずです。

この視点をもっている指導者が少ないから、ルールで縛らざるを得ない、という形になったのは残念ですが、各チームでも「球数制限があるから」ではなく、上の2つを達成するためには、ということを考えて、チームビルディングしていく必要があるでしょう。

もちろん勝負である以上、勝ちにこだわることは大切ですが、本当に大切なことを見失わないようにしていきたいですね。

一死三塁 パート2

昨日の続きです。

 

昨日は一死三塁の攻め方を

①強打

②叩き

スクイズ

④エンドラン

⑤セーフティスクイズ

⑥ギャンブルスタート

⑦ホームスチール

 にわけ、③まで考察しました。

 

今日は④から。

エンドランですが、軟式野球ではわりかしポピュラーな作戦ではないかと思います。個人的にも軟式野球のバントは難しいと思うし、高く跳ねるゴロになると、前進してきた投手に、三塁ランナーがそのままタッグアウトになったりする可能性もあります。

その点エンドランは転がりさえすればセーフになる確率は高く、満塁のようにフォースプレーがあり、スクイズは出しにくい場面にも使いやすいのではないでしょうか。

2ストライクから出してもファールになってもスクイズと違い打ち直しができるので、バッターのプレッシャーも少しは減るんじゃないでしょうか。

 

ただ、空振りの確率はやはりバントよりは高まると思います。

 

また通常のエンドランと違いこれは完全にゴロを打ちに行くので打率も低くなります。

 

スクイズと同じくハイリスクローリターンの攻撃といえます。

 

⑤セーフティスクイズ

通常のスクイズと違い、打者はバントしやすいボールを選び、走者も転がりをみてストップすることができます。相手の守備シフトによってはかなり成功率も高くなる作戦ではないかと思われます。もしミスをしてもどちらかかアウトになるだけなので、成功率が高く、ローリスクローリターンの作戦であるといえます。

 

ただ、走者にはある程度の走力、打者にもしっかりしたバントの技術が必要になります。

 

⑥ギャンブルスタート

野村監督がヤクルト監督時代にとりいれたギャンブルスタート。チームによってランナーのスタートのタイミングは異なるでしょう。バッターがスイングをかけたときのスイングGoのチームもあるでしょうし、当たった瞬間に走るインパクトGoもあるでしょう。また、ゴロが転がった段階ではいかず、送球間進塁を目指すギャンブルスタートもあるでしょう。

 

スイングまたはインパクトGoだと当たりの弱いゴロや、球際に転がると生還確率が上がるが、ライナーゲッツーや、低い外野フライでは戻りきれずせっかく距離が出ていてもタッグアップできない可能性もあります。

 

しかし、バッターも狙い球を決めてスイングできるので、ヒットが出る確率も上がります。

 

ローリスクハイリターンの作戦といえるのではないでしょうか。

 

⑦ホームスチール

これは現実的にはほとんどないと思いますが、ほとんどないからこそチャンスなのかもしれませんね。ただ、私はしようとは思いません。ハイリスクローリターンの攻撃です。

 

 

まとめていくと、ランナーを走らせて何かしらやるものは、リスクが高いが、返ってくるものは小さいということがわかります。ただ、そのリスクをとってまで奪い取った1点は逆に重みを感じさせる効果があるのかもしれません。

 

また、バッターの動きに対し、ランナーのスタートで勝負していく作戦は、それぞれの個々の能力による部分も大きく、判断が難しいプレーにもなると思います。しかし、監督としては、作戦の失敗の責任を選手のせいにしやすいところもあり、潔しとしない監督もいます。

 

強打という選択は「打ってとれる確率は低い」と考えがちですが、ヒット以外にも、タッグアップ、内野ゴロと打てなくても点が入ることもあるし、四球などチャンス拡大もあるので、半分くらいでいい結果になりそうな気がしませんか?

 

 

いろんな考え方があってよいと思いますが、私が最高だと思うのは、「お前たちに任せた」として選手が自分たちで勝負してきて結果を出したときです。

 

何よりも打てないから、といって試合のたびにチャンスで打つ経験を奪っていると永久にチャンスで打てないやつになってしまうではありませんか?

 

采配で点をとることも1つの方法ですが、子どもたちの心に残るのはやはりそういった勝負をしている、という感覚なのではないでしょうか?

 

日頃の練習はそういった勝負をするための場でありたいですね。

 

一死三塁

今日はランナー1死三塁がテーマです。

 

ランナーをあと1つだけ進めれば1点得点できる場面。アウトを引き換えにしても色々な作戦を考えられている人もいると思いますが、あらためて冷静にメリットデメリットも含めて考えていきたいと思います。

 

1死三塁。

作戦として考えられるのは

①強打

②叩き

スクイズ

④エンドラン

⑤セーフティスクイズ

⑥ギャンブルスタート

⑦ホームスチール

 

といったところでしょうか?(まだあったら教えてください)

 

それでは順に考察していきます。

 

①強打

ヒット以上が出ると最高。さらに得点チャンスが続く。内野が前進守備をしているとヒットが出る確率も高まる。

タッグアップ、ゴロによっても得点が入ることも。凡退でもランナーは残るのでチャンス継続。ランナーがゴロで突入してもランナーが挟まれればバッターランナーが二塁まで行けることも。

最悪はタッグアップや内野ゴロ~送球間の進塁でゲッツー。ただしランナーと約束事をきっちり出来ていればゲッツーのリスクはかなり低い。

1点だけにとどまらない可能性をもったローリスクハイリターンの作戦。

 

②叩き

高く弾ませさえすればランナーは還る確率が高く、ランナーも転がりをみてからのスタートもできるため、ランナーがアウトになる確率が低い。しかも、非力な打者でもしっかりとらえると弾ませられる。

ただ、叩きのスイングでは、なかなかヒットにならなく、バッターはアウトになることが多い。

ハイレベルな投手になると、本来のスイング軌道と異なっているので、空振りやこすったようなフライになることも。

ローリスクローリターンの作戦。

 

スクイズ

ランナーを走らせてバントをするので、転がしさえすれば得点が入ることが多い。

空振りや、フライが上がると一気にチャンスが収束することも。

ハイリスクローリターンの攻撃。

 

長くなるので続きは後日。

 

 

 

ホームスチール

 

今日は、単独でのホームスチールの有効性を考えてみたいと思います。

 

ホームスチールを狙う場面としたら、

・1点の重みがある状況。

・打者の打力が低い。

・走者の走力が高い。

・バッテリーの警戒度が低い。

こんな場面が適しているでしょう。

 

ホームスチールの狙い目は

①ピッチャーがワインドアップモーションに入ったとき

②ピッチャーがセットに入る瞬間

③キャッチャーが投手に返球したとき

④キャッチャーがミットを手に持っていないとき

 

ですね。

①は、投手のモーションが大きくなるのでチャンスがあるし、プレートを両足で踏んでいる状態でスタートすれば、外すときは軸足から外さなければならず、ボークも誘いやすいでしょう。

 

②は、セットに入ろうとするときにスタートされると、セットをお動作を途中で止めたりクイックピッチになりやすく、これもボークを誘いやすいでしょう。(特に右投手に有効です)

 

③は、例えばキャッチャーがランナーに目もくれず、しかも山なりのボールを返すときなどが狙い目でしょう。ピッチャーがキャッチャーの返球をマウンドに登りながらもらうと、さらにチャンスかもしれません。

 

④は、滅多にありませんが、キャッチャーがミットを股に挟んでマスクを着けているときなど経験の浅いキャッチャーのときの狙い目になるでしょう。

 

しかし、ホームスチールは、相手に「やられた!」という強烈なダメージを与える一方で、ミスした時に、次の回の先頭打者がその打力の低い打者からになるなど、もちろんリスクもあります。

 

一番いい場面は、この1点をとれなければ次の回も無い、負けてしまうという場面かもしれませんね。

 

選手たちにも、色んなホームスチールの仕方について考えさせるのも面白そうですね。

 

ぜひ、お試しください!

守備力を高めるノック

野球は相手より点を多くとったほうが勝つスポーツ。

 

よって攻撃面も重要ですが、守備力も勝敗をわける大きなポイントになります。

 

そして、守備の目的は

 

①得点を防ぐ

 

②アウトを奪う

 

です。

 

 

この2つの目的を、TPO(イニング、点差、相手の打順など)に応じてどちらを重視するのか天秤にかけながら守っていく必要があります。

 

しかしながら、アウトを3つ奪わなければ相手の攻撃は終わりません。得点を防ぎつつ、アウトを奪う能力を守備側は伸ばしていく必要があります。

 

 

そんな能力を伸ばすための練習の一つがランナー付きノックです。

 

やはり、試合ではランナーをアウトにしないといけません。ランナーの走力を感じながら、最適なプレーを選択する能力を伸ばすのです。

 

そんな中でも特に練習しておきたいプレーは、バックホーム

 

得点を防ぎ、アウトを奪うことのできる2つの目的を同時に達成することのできるプレーにもかかわらず、意外と最後の方にちょろっとしかされない場合が多いです。

 

ランニングキャッチからのランニングスロー、バックハンドからのスローイング、本塁でのタッグプレー、送球間進塁を許さない牽制の仕方、などなど、守備でもたくさんのバリエーションが必要となります。

 

走塁面でも、ゴーorストップの判断、タッグをかいくぐるスライデイングなども養われ、とても重要で、いろんな能力が伸ばせる練習です。

 

この練習を1番多くしておけば、1番緊張する場面でも落ち着いてプレーできるのではないでしょうか。

 

人数が少なくても、最低キャッチャー、内野手1人以上、走者1人以上で成り立ちますね。(走者1人はしんどいか)

これに外野手をつけても四人いればできますね。

 

実戦経験の究極の場面、バックホーム

 

しっかり練習しましょう。

 

 

2番最強打者論

お久しブリッジ

 

皆さんはどんな考えで打順を組まれていますか?

4番にチームの中心打者を組み、1番に俊足巧打、2番にバントやエンドランなど器用なつなぎ役、3番5番には4番の次点になる打者を入れる、というのが一般的な組み方でしょうか?

 

今日は私の打順の組み方についての考えを書きます。

 

私の考えでは、

①中学校野球は7イニングしかない。

②軟式なので、ゴロでもゲッツーになりにくい。

③一死三塁を作りたい。

 

という条件から、「2番最強打者説」

 

をとっています。

 

そう、2番にチームで最も打力の高い打者を置くのです。

 

長打力も兼ね備えた、スラッガータイプの打者です。(もちろん走力もあるに越したことはない)

 

チームの得点力をアップさせるには、最強打者をポイントゲッターでなく、チャンスメーカーとして使うというのが、私の考えです。

 

以下が具体的な打順の組み方になります。

 

1番 出塁率と走力が高い

2番 チームで1番の打者

3番 バントや小技ができる

4番 打率の高い打者

5番 長打率の高い打者

6番以下 打力順に並べるが、できれば9番には1番に上位につなげる出塁率と走力を持った打者を置きたい

 

こんな感じです。

 

攻め方のイメージは、

①1番が出塁

 

②1番の走力と、相手バッテリーのクイック+2塁送球能力と比べて勝っていれば盗塁。劣っていれば、2番の最強打者には強打。四割の出塁率を持っていればその確率で無死一二塁を作りに行きます。スチール警戒などで神経が走者にいき、真っ直ぐが多くなったり、制球が甘くなる確率が高くなるので、必然的に打率も上がります。

③無死一二塁が作れたら3番には、小技の効く打者を置いていると、バントなどで送れる攻撃も迷わなくなります。また、どちらか1人が出ていたら、送りで二死2塁で打率の高い4番に回せるし、エンドランを仕掛けて一三塁も狙えます。

 

最近流行りの2番打者最強論ですが、中学校野球でこそ、この組み方が生きるのではと思っています。

 

主力打者を中心に置き、一死三塁を作り出せば、強打者でなくても、点はとれます。

 

また、ビッグイニングを生み出せる可能性も高くなります。

 

いい投手には、1点をとるのが難しい、と言われますが、逆に言えば、1点もあげたくない、といい投手は思っています。

 

その心理を逆手にとり、一気に攻め落とすのです。

 

そんな上手くいくはずない、と思われるかもしれませんが、ぜひご一考ください。

 

あごと目線と胸の張り

今日は投球時の技術ポイント「胸の張り」についての考えを記そうと思います。

 

チームにうまく胸の張りを作れない選手はいませんか?

 

投球の時の胸の張りって重要ですよね。

 

特に腕を加速させる局面で、この動きが出ていないと、体幹の回旋もうまく発揮できず、腕の出力で球速を出そうとしてしまうようです。

 

しかし、この局面で胸の張りを意識させてしまうと、途端にぎこちなくなったりタイミングが合わなくなったり…

 

最悪こういった瞬間の動き(胸の張りや腕のしなり)を意識させてしまうと、投球リズムを崩してしまう恐れも(私はそれでイップスになりました)あります。

 

では、どうすればよいか。

 

胸の張りをうまく作れない選手の連続写真(もしくはスロー動画)に注目してみてください。

リリース前の腕の加速局面(いわゆるアクセレーションフェイズ)で恐らくあごがひけていませんか?

 

走り高跳びの背面跳びをイメージしてみてください。

 

ジャンプして体を反らしに行くときにあごを引いてしまうと体の反りの動作はうまく作れません。

 

バーをクリアしてから、あごを引くようにすると、自然と体が丸まり、無事に着地します。

 

これを投球でも利用します。

 

まず、着地を迎えて体幹の回旋に入るまでには、あごをやや上げて入ります。そうすると、首にも上手く力が抜け、自然と胸の張りが作られていきます。

 

そうすると自然と胸の張りが作られやすくなり、しなやかな上半身の使い方が身に付くかも!

 

しかし、あごを上げる、という意識では上手くタイミングが合わない人もいます。

 

そんなときは、しゃくれ投法がオススメです。

 

自然とあごが上がりやすく、首もとの緊張感が和らぎます。

 

口を「への字」に結んでいるプロ投手も多いですが、それでも同様の効果がありますね。

 

また、目線を上目遣いにするとどうしてもあごが引けてしまうので、「下目遣い」というのかわかりませんが、上から下を見下ろすようにすると、それも自然とあごが上がりやすくなりますね。

 

よく、日本人は脇やあごを締めたり引かせたりしがちですが、

 

ぜひお試しください🐮